定期ECシステムを導入するメリットとして、自然な形で初回購入を定期購入へと誘導できる点などが挙げられます。
しかし、これまでに通販サイトを利用したことのある方であれば分かりますが、初回購入から定期購入へすぐに切り替えようという気持ちになったでしょうか?
やはり金銭的な問題や数量の問題から、すぐに定期購入のボタンをキャンセルしたという経験もあるかとは思います。
つまり、定期購入への道は簡単ではなく、しっかりとしたプロセスがあってこそ定期購入のリピーターへと誘導できるのです。
そこで今回は、定期購入へと誘導する際に、気をつけなければならないポイントをいくつか解説します。
1.定期購入こそが最大のメリット
定期ECシステムを導入する目的のひとつとして、定期購入客を作る目的があります。
ショップ運営において、リピートしてくれる定期購入客の存在は大きく、定期購入こそがショップ売り上げにとって最大のメリットでもあります。
そんな定期購入客をいかに増やしていくのか、これはショップ運営をしていくにあたって、永遠のテーマです。
では、どのようにしてリピーターを増やしていけば良いのでしょうか。
まず顧客の定着化については、初回購入時にいかに定期購入へと誘導できるのかがポイントとなっています。
今回限りの購入ではなく、定期購入とすることにより、金額的にも数量的にもお得であることを訴求する必要があります。
そこで魅力を感じてもらえれば、見事に定期購入へと誘導できるでしょう。
また、もし初回購入時に定期購入へと誘導できなかったとしても、その後に再度ショップと商品のことを思い出してもらえるキッカケさえできれば、それが定期購入へと誘導できるポイントとなります。
その方法として活用されているのが、メール配信による顧客へのアプローチです。
誰しも一度はメルマガを受け取った経験はあると思いますが、見るか見ないは興味があるのかないのかに分かれると思います。
興味のないメルマガではなく、一度商品を購入したショップからの配信であり、なおかつ購入した商品の関連する関心のある内容の配信であるため、メールの開封率も格段に向上します。
このように、顧客の属性に合わせて適格なタイミングでメール配信が可能なシステムと言えば、「スマイルツールズ(アンダス株式会社)」が挙げられます。
スマイルツールズは分析機能の優れた会社であり、顧客の特性を理解することについては、他社を圧倒するほどの実力を兼ね備えています。
分析機能が優れているからこそ、顧客へどのようなタイミングでどのような内容のメールを配信すれば良いのかも分析できます。
スマイルメールと呼ばれるメール配信機能を活用することにより、一元客へのリピート化が図れるため、ショップの売り上げの安定化にもつながります。
2.紛らわしい表現には注意しよう
定期ECシステムを導入した後に起こるトラブルとして、定期購入時の消費者による誤解トラブルがあります。
一例として挙げられるのが、ショップとしても何とかして定期購入につなげたいという気持ちが強いあまり、定期購入のデメリットを伝えずに契約させる悪徳な手法も報告されています。
たとえばですが、定期購入に半年間は解約できないという縛りがある場合、その解約できない旨の文言をサイト下部に見えるか見えないかの大きさで表示する事例などです。
確かにショップサイドとしても、都合の悪いことを全面的に押し出したくはない気持ちは理解できますが、消費者に伝えていないと思われる表示の仕方ではクレームの原因となってしまいます。
悪いうわさほど早く世に出回ってしまうため、都合の悪いことほど堂々と伝えることが優良なショップとして事業拡大していくための秘訣でもあります。
また、定期購入への誘導として、同じ商品がもうひとつオマケで追加されるなどがありますが、これも初回のみで次回からは半強制的に2個分の料金が請求されるなども挙げられます。
本当に魅力があり、消費者にとって必要な商品であれば、それだけで定期購入してもらえる材料はそろっているため、縛りがあるなら堂々と表示して納得の上で定期購入してもらいましょう。
3.メール配信機能を有効活用
みなさんも一度はメルマガを受け取ったことがあるのではないでしょうか。
そのときの気持ちを思い返してみてください。
あまりに頻繁にショップの宣伝が配信されてくると、少し「いやだな」とか「うっとうしいな」と感じた経験はありませんか。
メールによる配信は、ショップサイドからすると便利で効果的である反面、消費者からすると迷惑となってしまうケースも多々あります。
そこで気をつけたいのは、メールを送る「タイミング」と「内容」です。
むしろこのタイミングと内容さえ間違えていなければ、効果的に活用でき、顧客のリピート化にもつながります。
タイミングについてはシステムにより設定されている頻度やタイミングがさまざまありますが、基本的にはシステムの頻度に合わせる形で構いません。
なぜなら、すでにシステムを導入している店舗の成功事例をもとに、来店から何日目でどのような内容の配信を行えばリピート率が何%であるのかということまで把握しているからです。※もちろん絶対ではなく、あくまで事例として他店事例を紹介されます
これはサポートに聞けば、ある程度は具体的に回答してくれるはずですので、疑問に思ったことはどんどん質問してみましょう。
このように、適切なタイミングで顧客属性に合わせた内容のメール配信を行うことにより、顧客のリピート化につながります。
積極的にメール配信機能を使ってみましょう。
4.自社にマッチした定期ECシステム(ASPカート)を選択
定期ECシステムにはさまざまな種類がありますが、選ぶ際のポイントとして、自社ショップにマッチングするシステム導入を心掛けてください。
すでに集客は上手くいっており、顧客のリピート化を強化したいショップにとっては、集客能力に優れたシステムでは効果は半減してしまいます。
どちらかと言うとこの場合では、リピーター作りが得意なシステムを入れることが、ショップ売り上げの向上につながると言えます。
ポイントなるのは、自社ショップの苦手な分野をフォローしてくれるシステムを選ぶことが重要です。
そのためにも、複数社にわたりシステムを比較検討することが一番の近道だと言えるでしょう。
まとめ
今回は定期購入をお客様へ進める際に気をつけるべきポイントを中心に解説しました。
定期購入を勧める際には、お客様にとっていかにお得な特典があるのか、いかにメリットがあるのかを訴求することにより、必ず定期購入へとつながります。
あまり伝えたくないデメリットですらもきちんと伝えることにより、消費者はそこに信頼と安心を感じます。
自分がショップを利用する立場だったらという気持ちを忘れないことも大切です。
通販という顔も見えずネット上で買い物をする特性上、実店舗以上に信頼や安心を消費者に感じてもらう必要性があります。
これからシステム導入を検討されている方は、ぜひともお客様にとって安心できるショップ運営を心掛けるようにしてください。